わたしの好きなもの 雑記

懐かしさを感じる本ー私はあなたの記憶のなかにー

本を読んでいると、その内容が昔の記憶と少し重なることはありませんか?
あ、この地名知ってる、とか、そういえば私もこんな事したよな、とか。
私はたびたびあり、その記憶が重なった時の感覚が好きで、本を読んでいるとも言えます。

それまで思い出しもしなかった昔の出来事が自然と思い出される感覚。
その思い出を振り返る中で、改めて考えてみる当時の自分や周りの人の気持ち。
振り返ったところで何かが変わるわけではないけれど、なんだか少しだけ、優しい気持ちになれる気がするのです。

読了後、ふわふわとした気持ちになる1冊です。

こちらの角田光代さんの本も、そんな思い出の抽斗をそっと開けてしまう一冊です。
幼稚園生から新社会人までの自分を少しずつ垣間見た気がします。30代の自分のフィルターを通して。

この本はもちろん前述のように思い出を振り返るための”高台”としても好きなのですが、
本文中の下記のような表現が特に心に残りました。

”大学時代を振り返ってみたときに、思い出すことがないのも寂しいものだぜ”

これは社会人の男性が大学生の女性に言っているセリフだったので”大学時代を”と言っているのですが、きっと人生のどの時代においても、何年もたってから振り返ることができる思い出があることは、その人の心をそっと温めてくれるのではないでしょうか。


私は、思い出すことをたくさん作ってくれた、過去の自分と周りの人に感謝しています。
そしてこれからも、何かしらの彩のある毎日を過ごせたらと思っています。

こんな拙い、「誰が読むねん(エセ関西弁です、すみません)」というようなブログを書いていることも、きっと良き思い出になってくれるはずです。

・・・・いえ、思い出になってくれると、信じています。

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